髙山辰雄TAKAYAMA Tatsuo1912-2007
白い襟のある
- NO IMAGE
- 1980(昭和55)
絹本彩色
116.0×87.5cm
闇と女性が一体化したような本作品は、髙山辰雄がたまたま目にした情景をもとに描かれています。喫茶店の窓から戸外を眺めていた髙山は、暗い店内に入って来た女性に目を留めました。「光の変化に目が追いつかず顔と手だけが動いて見えた」と、そのときの印象を画家は語っています。そして、強いイメージとして残った女性の白い肌と襟元を、おぼろげな褐色の色彩の背景から浮かび上がらせるようにして表現しました。手のかたちは仏教の印相を思わせ、日常の瞬間でさえも神秘的なものへと昇華されています。ここで画家は現代女性の姿を通して、人間の存在という根源的なテーマを追求しました。
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