美しさにまごころこめて

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展覧会タイトル

歳時記とは、季節の年中行事や自然を記し、俳句の季語を解説、分類した書物のこと。「歳時記」と題した本展は、一年間に季節にあわせた全三回の展覧会を開催し、コレクションが見せる季節の情景、移ろいを、歳時記をめくるようにお楽しみいただきます。
第三回「歳時記 秋の彩りから冬色へ」では、日本画・日本洋画・工芸など約50点を展示し、秋から冬へ、季節の移ろいを感じさせる作品をご覧いただきます。色づいてゆく紅葉や真っ白に降り積もった雪景色を描いた風景画、柿・栗・林檎といった果実のある静物画や、茶色や銀の地をもつ陶芸など、秋冬を映したさまざまな作品を集めました。あざやかな秋から冴えわたる冬色へ、コレクションを通して移りゆく日本の季節をご堪能ください。

会期:2024年10月5日(土)-12月22日(日)
[一部展示替えがあります]   前期展示  10/5 - 11/10    後期展示  11/12 - 12/22

展示構成

秋立つ

暦の上での秋のはじまりは、二十四節気のうちのひとつ「立秋」(現在の8月7日頃)を迎えた頃とされています。展覧会のはじまりでは、秋が訪れ移り変わってゆく姿を、工芸作品を通してお楽しみいただきます。
秋の味覚・葡萄の模様で飾られた加藤卓男《ラスター彩葡萄文陶筥》や、枯葉や落ち葉を想像させる北大路魯山人《銀三彩葉形鉢》、紅葉を思わせる赤々とした色彩の鈴木蔵《志野花器》など、暖かみある工芸の秋の色が展示室に広がります。

鈴木蔵《志野花器》
鈴木蔵《志野花器》1980

秋晴・冬晴

「秋晴」とは雲一つない真っ青な空が天高く広がっている天候のこと、「冬晴」とは冬が深まり寒々しくも澄み渡った晴天のことを指します。四季折々に晴れの日はありますが、特に趣のある秋と冬の晴れのみが季語となっています。
風景画には、季節ならではの空気をまとった自然の姿が描かれています。安田靫彦《富士秋霽(  しゅうせい)》では、富士山が澄んだ秋空のもと(そび)え立ち、秋の空気の透明感が伝わってきます。冬の景色は加山又造《雪ノ道》に見ることができます。暗く沈んだ色彩の海と空に対するかのように、真っ白に輝く雪が描かれました。

安田靫彦《富士秋霽》
安田靫彦《富士秋霽》1972
加山又造《雪の道》
加山又造《雪の道》1973

田渕俊夫の四季 -秋・冬-

田渕俊夫《叢》
田渕俊夫《叢》1975

自然や風景に取材し、装飾性、精神性ある画面を作り出す日本画家・田渕俊夫。「所蔵企画展 歳時記」では、展覧会テーマの季節に沿って、田渕の描く四季を特集してきました。
「歳時記 秋の彩りから冬色へ」では、色あざやかな秋と静寂感漂う白銀の冬、二つの季節の風景を紹介します。《叢》(くさむら)には冬を前にあざやかに紅葉する草木が描かれました。植物が持つ生命感が赤を基調に描き出されています。

秋爽(しゅうそう)・雪模様

秋になって気温が落ち着き、すがすがしい様子を指す季語「秋爽」。秋口に咲いた桔梗を描いた速水御舟《桔梗》(前期展示)、透き通った高い空に月が浮かぶ小野竹喬《日本海》、秋の楓など四季を代表する花や植物を一画面に描いた屏風作品、平川敏夫《春秋》(前期展示)などを通して、さまざまな秋の彩りをご覧いただきます。
また、「雪模様」は冬の季語です。川に降り積もった雪が石のかたちを浮かび上がらせる吉田善彦《雪の渓流》や、寒さによって川の水が減り凍てついたかのような情景を墨の濃淡で表現した村上華岳《寒山水涸図》(後期展示)など、冬の寒さや雪が降った静けさを感じられる作品を紹介します。

平川敏夫《春秋》
平川敏夫《春秋》1975
前期展示
村上華岳《寒山水涸図》
村上華岳《寒山水涸図》1927   
後期展示   

メナード美術館 初公開コレクション

小杉小二郎《雪の窓辺》

小杉小二郎
《雪の窓辺》

制作年:2021年
形質:油彩、カンヴァス
サイズ:72.7×90.9cm

窓辺に置かれた三色すみれの鉢と、近くに転がる果物。カーテンの向こうには、船の浮かぶ川と街並み、雪の積もる山が覗いています。丸みを帯びた山並みや家、木々、船などはおもちゃのように見え、緑や茶色のマットな色彩とあわさって、どこかノスタルジックな画面となっています。
本作のように窓辺に花や果物を置いた静物画は、洋画家・小杉小二郎の主要な画題となっています。長らくフランスに拠点を置いていた小杉は、その風景やパリで集めた道具などをモティーフに選んでおり、本作の風景も、セーヌ河を描いたほかの作品と似通った特徴が見つけられます。

追悼展示 「舟越桂」

舟越桂《月の降る森》
舟越桂《月の降る森》 2012  

神秘的で静謐な作品を作り続けた彫刻家・舟越桂。2024年3月の逝去を悼み、当館のコレクションより木彫《長い休止符》《月の降る森》をはじめ、水彩画《ピノッキオ》(14点組)、ドローイング、版画を展示します。
《月の降る森》は、2012年に当館で開催した展覧会「舟越桂2012 永遠をみるひと」のために制作されました。月夜の森の奥にたつ教会から女性が生えている、あるいは浮き上がっているように見えたという作家のイメージから、形作られました。舟越が表現した作品世界をご覧ください。

西洋絵画名作選

フィンセント・ファン・ゴッホ  
《一日の終り(ミレーによる)》
1889~90  

ゴッホ、アンソール、マティス、ブラックなど、代表的な所蔵作品約15点を展示します。

※ 展示内容は変更になる場合がございます。ご了承ください。

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メナード美術館

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