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美術から物語へ、物語から美術へ |
切っても切れない縁にある美術と物語。素晴らしい物語は、読めばその情景が鮮明に脳裏に浮かび、素晴らしい絵画は、画中で展開される物語を想像させます。
画家たちもまた聖書やギリシア神話、オペラなどに触れ、浮かんだイメージを多くの絵画に残しており、文筆家たちはイメージを装幀や挿画はもちろん、情景描写など文学的表現そのものに活かそうとしました。
互いの表現を求め合う美術と文学。本展は、このふたつの出会いによって生まれた新たな物語を当館のコレクションの「え(絵)」に探すものです。それは「え!」という驚きをともなうものかもしれません。
※版画作品を中心に一部展示替えがあります ♢前期展示:7/3~8/5 ♦後期展示:8/7~9/24
メナード美術館で、もう一度、あの物語を読んでみませんか? |
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- びじゅつ と ものがたり は きょうだい みたいになかよしなんだ。
ふたつがチカラをあわせてできた、あたらしいものがたりをみていこう!
- びじゅつ と ものがたり は きょうだい みたいになかよしなんだ。
展示構成
Ⅰ ものがたりをエガク・いろどる。
物語に登場する女性はどんな姿をしているのでしょう…。
ときに画家は自身の人生に物語を重ね、ときに物語は装幀や挿画により新しい命が吹き込まれます。
ここでは、物語を主題とした作品をはじめ、文学誌『白樺』と美術、装幀・挿画を手がけた画家たちと、様々な美術と物語の関係をご覧いただきます。
※一部展示替えあり
マルク・シャガール《アラビアン・ナイト》
前後期合わせて全12点展示
岸田劉生 ♢前期:《麗子坐像》 ♦後期:《林檎を持てる麗子》
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- え のない ほん はつまらない?じゃあ!キミならどんな え をつけるかな!?
- ジェームズ・アンソール
《オルガンに向かうアンソール》1933
初公開コレクション
マックス・エルンスト
《無題》
制作年:1941
形質:油彩、紙(グワッシュで彩色した板に貼付)
サイズ:14.0x19.0㎝(板:16.0x20.6㎝)
絵具を写し取り表れた模様に加えられた眼。エルンストはこれをギリシア神話に登場するスフィンクス(乙女の顔と鷲の翼をもつ獅子)に重ねたようです。この怪物が投げかける謎「朝は4本脚、昼は2本脚、夜は3本脚。これは何か」の答えは、知っての通り「人間」です。
変容する人間、またスフィンクスのキメラ(複数の異なる生物がひとつになったもの)という姿は、いかようにも捉えられる絵具の模様といった技法と重なります。姿を変えつつ、このスフィンクスは、エルンストの作品に度々登場しています。
Ⅱ 詩・いろ・かたち。
古代ローマの詩人ホラティウスの言葉「詩は絵のごとく」。
「姉妹芸術」とさえ呼ばれた詩と絵画は、日本においても密接に結びつき、画家が詩を手がける、またその逆ということが多くありました。
ここでは高村光太郎の木彫をふくめ、東西の詩と美術を紹介します。それはどんな色でどんな形をしているのでしょう。
※一部展示替えあり
マルク・シャガール《神々の大地で》
前後期合わせて全10点展示
ジョルジュ・ルオー《悪の華 1936-38》
前後期合わせて全12点展示
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- し ってなんだかことばで え をえがいてるみたいだね!
- 高村光太郎《鯰》1931
Ⅲ 今様ものがたり。
- 舟越桂《絵巻物 ピノッキオ》1931
誰もがその筋を知っているであろう「桃太郎」と「ピノッキオ」。この章では、現代を生きる彫刻家・舟越桂と画家・瀧下和之によりつむぎだされた、このふたつの物語を紹介します。
異なるアプローチで描かれた両者ながら、懐かしくも新鮮なそれは、現代だからこそ読みたい物語となっています。
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- 『ももたろう』と『ピノッキオ』はみんなもしってるかな!でも、ももたろうはどこにいっちゃったんだろう!?
初公開コレクション
瀧下和之
《桃太郎図ノ番外》
全14点
絵本『どんぶらこ。』原画
制作年:2014 形質:板、アクリル絵具
サイズ:26.5x53.0cm(12点)、33.3x33.3cm(2点)
日本人なら誰しもが知るであろう桃太郎。そんな桃太郎図を瀧下はライフワークとして描きます。しかし、おなじみのキャラクターたちが登場するなか、桃太郎がどこにも見当たりません。いったいどんなお話なのでしょうか。
え!桃太郎ってこんなお話だったっけ! |
- 瀧下和之《桃太郎図ノ番外》より
〈鬼ヶ島でオニゴッコ。〉2014
※ 展示内容は変更になる場合がございます。ご了承ください。